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■■■◆■ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 2014.06.20
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■■■ 〜不安から希望へ〜
■■■ 『転業・廃業Q&A』
◆■ 【Vol.2】
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■──────────────────── S.K.I.ビジネスパートナーズ
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昨月にマスコミから<中小企業の隠れ倒産が10年で倍増>という報道があ
りました。
内容を読むと、倒産・廃業・転業・破産が全て同じ扱いのようになっていま
す。
誠に残念です。現場で事業の再構築をお手伝いしていると、この内容は全く
事実と異なっています。
原因がなんであれ(バブル期には黒字倒産、人手不足倒産もありました)、
ある日突然事業を停止せざるを得ない『倒産』と、自主的に『廃業』してい
くことでは天地の差があります。
転業は事業の再構築であり積極策と言えます。破産は破産手続きと理解すれ
ば、弁護士マターの債務整理=資産整理です。言葉の使い方ひとつでイメー
ジが変わりますから、その意味を正確に把握することは大切なことだと思い
ます。
Q;転業・廃業すべき状態とはどのような状態でしょうか?判断基準はあり
ますか?
A:大まかな基準を考えてみましょう。
『債務超過は構わない。』と言ったらちょっと過激な言い方かもしれません。
しかし、貸借対照表(B/S)が債務超過であったり、実質債務超過であっ
ても廃業を決断する必要はないと思われます。現業を可能な限り継続すると
いう基本に立てば、営業段階で黒字で、資金繰りが継続できる見通しがあれ
ば、事業継続を図るべきです。しかし、メルマガ1号でお話しした通り、リ
スケジュールをしてもも資金繰りは悪化の一途、損益の黒字回復が見込めな
いのなら、転業・廃業を考慮すべきです。大切なことは、現業を継続してい
く計画が成り立つか?そしてその計画を実行して実現できているかを検証す
ることです。悪い結果を見たくないという気持ちは誰にでもあります。そこ
から逃げていては打開ができません。
Q:現業の継続と転業・廃業のシュミレーションは何を基準にしていくべき
でしょうか?
A:それはずばり資金繰りです。現状の資金繰り予想と、転業・廃業をシュ
ミレーションした資金繰りは違います。転業・廃業スケジュールに伴った資
金の流れを把握していきましょう。
重要なのは人(人件費)・物(買掛)・金(金融機関)の順番です。給与の
他に退職金を支払う計画を優先し、次に買掛を支払う資金と時期を把握しま
す。最後に金融機関に返済・利払いがどの程度可能か?全く不可能かを把握
してください。そして、人(人件費)に支払いができる段階で転業・廃業を
実行すべきです。物(買掛金)の支払いもできる段階であれば、同業または
その業種での転業が可能です。なぜなら業界での信用が保てるからです。金
(金融機関)に全額の返済が可能であれば楽ですが、殆どその事例はないと
思われます。
『人・物・金』の順番は黄金則とも言ってよい順番です。
Q:自宅に銀行の抵当権が打たれています。廃業するにしても銀行への債務
は残ります。できれば自宅を残したいのですが、方法はありますか?
A:殆どの中小企業の事業主自宅には銀行の抵当権が設定されています。債
務の弁済ができなければ、売却してその返済に充てるというのが基本です。
勿論、自宅を失いたくないという気持ちは誰でも同じです。しかし、自宅に
抵当権を設定するというこの意味はとても重いものです。良く知らずに実印
を押したという方もいらっしゃいますが、大の大人が実印を押したことは自
分の責任です。この認識からスタートしてこの問題に取り組むべきです。
セール&リースバックは強い味方です。様々なコンサルタントがこのセール
&リースバックを紹介しています。私もここ4年で8件ほどお手伝いしまし
た。簡単に言えば、自宅を第3者に売却して、その相手から賃貸して住居を
継続するのです。抵当権者(銀行など)の承諾を取りながら、不動産売却と
賃貸契約を行うのですが、抵当権者(銀行など)から見れば、売却金額が妥
当であれば、殆どの場合問題がありません。
ポイントは2つです。まずは購入してくれる第3者を見つけること。自宅売
却→銀行債務全額返済であれば、子供に売却できるケースもあります。全額
返済できない場合は難しいと考えるべきです。親戚や友人も候補になります。
但し、売却後の賃貸条件、家賃の設定などに充分注意してください。無理な
買戻しは新たな困難を招いてしまいます。またこの方法で買い手(住宅の貸
し手)になってくれる業者もいます。
実際この自宅の問題でもっとも困難なのは、大きな(高額な)自宅です。リ
ースバックで毎月支払う賃料も大きくなりますから。
最終的に自宅を手放すことになる場合も勿論あります。自宅を手放した全て
の方が意気消沈しているかと言えば、そうとは限りません。自宅を手放すこ
とで、家族が結束して再出発の道を歩み始めることができれば、立派な事業
再生ではないでしょうか。守るべきはハウスではなくホームなのですから。
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