第16回 事業再生セミナーのご案内 S.K.I.ビジネスパートナーズ

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最新セミナー情報

 

 前略、
 銀行は、金融市場からの信頼を維持するために、常に自己資本比率の向上など財務の健全化に最大限の労力を費やしております。そのため不良化した貸出債権については、債権回収専門会社(サ−ビサ−)に売却するなどの方法によって資産の圧縮や健全化策を講じております。依然として不透明な欧州の債務問題もあり、世界的に金融機関の財務体質の強化が求められており、邦銀においてもこうした厳しい要求に対処するため、大手行を中心に年度当初より不良債権の処理が加速しつつあるようです。

  サ−ビサ−が債権回収を進めるに当たっての着眼点は、債務者あるいは連帯保証人が所有する不動産であります。必ずしも競売などされるとは限りませんが、事業に不可欠な不動産や自宅である場合、どうしても交渉において不利な立場に置かれてしまいます。

  現在所有する不動産の権利関係がどのような状況にあるのか、不動産の価値と担保の額がどのような関係にあるのか、あるいは設定されている権利がどこまで及ぶのかなど不動産に対する正し知識と理解をもった上で債権者対策を講じなければなりません。

  今回のセミナ−では、事業再生に伴い生ずる不動産に関わる問題点についてお話をさせていただきます。

  • 平成23年11月22日(火)18:00〜20:00(開場17:30)

  • 会場:アイオス五反田駅前 3階 セミナールーム →マップ

  • プログラム概要:

    【事業再生と不動産実務】

    1. 不動産の基礎知識(登記簿謄本の読み方)
    2. 剰余、無剰余(担保余力はあるか)
    3. 事業再生と不動産実務
    4. 質疑応答その他

  • 参加費:5,000円
    (※当日受付にてお払いください。当社と契約がある企業様は無料です)

  • お申込方法:下記お申込フォームより必要事項をご入力のうえお申込ください。

  • 照会先  株式会社S.K.I.ビジネスパートナーズ
     担当  中野 直人 TEL 03-6420-3780、 FAX 03-6420-3767

セミナー評論

16回セミナ− 不動産

不動産は事業の観点から見た場合、大きな二つの要素があります。

ひとつは、事業の遂行に必要な店舗、工場などの施設としての機能、二つ目は、資金調達のための担保としての役割があります。

不動産は「登記」と言う手段を通してその権利関係を公示することによって、取引の安全性と円滑化を確保しています。

登記簿(登記事項証明書)は、「表示部」と「権利部」に関する登記が行われています。「表示部」とは不動産の所在地、地目、面積、構造など土地建物の物理的状況が登記されています。

「権利部」については「甲区」と「乙区」に別れ、甲区は当該不動産の所有権者、取得年月日、登記原因など「所有権」に関する事項が登記され、当該不動産の履歴も把握できます。その他に差押、仮処分、買戻しなど将来所有権が移転する可能性がある権利についても甲区に表示されます。

乙区は、根抵当権、質権、用益権など所有権以外の権利が登記されます。これらの権利は複数の登記が可能なことから、登記された「順位」が極めて重要な要素です。原因が生じた(契約)日ではなく、登記簿に受付された日の順番で権利の優先順位が決まります。

金融機関などから借入を行った場合、その返済を確保するために債務者等が所有する不動産を担保として提供させることが日本の商習慣となっており、不動産担保融資として広く使われてきました。一方、担保として提供していない所有不動産においても、返済が滞るような場合「差押」と言う手法で担保化されることがあります。

そうしたことから、所有する不動産の状況を常に把握しておくことが重要です。

ひとつは、登記された債務額と不動産の時価(簿価ではない)の関係を把握することです。根抵当権が設定されている借入額より不動産の時価が高い場合、「剰余」があると言います。この場合、この不動産を担保に追加で借入が可能と言う側面と、他の債権者が剰余分に差押を掛けてくる可能性があると言うことです。

一方、借入金額が不動産の時価より多い場合は、「無剰余」と言い、債権者は当該不動産を売却しても全額回収できない状況であります。よって他の債権者が競売を申し立てしても配分額が見込めないので競売は却下されるため、ある面、担保権者との関係が円滑であれば保全されている状況と言えます。

土地は社長、建物は奥様所有の不動産が競売に掛けられました。さて、次の場合どのようになるでしょうか。

  1. 奥様所有の建物は会社の担保に入っているか否か。

A奥様は保証人になっているか否か。
B建物が売却された場合、奥様に残される権利はあるのか。

不動産に対する正しい知識を持つことにより、債務者主導の担保不動産の管理、金融対応が可能となってまいります。

セミナー風景


第16回事業再生セミナー

実録「下町M&A」中小企業の生き残り戦略
〜不安から希望へ〜『転業・廃業Q&A』
新たな時代の事業再生実務『中小企業のM&Aとは』
生き残れ!金融円滑化法終了後の中小企業の窮地とその対策

INDEX

  • 第12回 事業再生セミナー
    【起業・変革・そして躍進の時 少人数私募債!】
    @公社債と違い、少人数私募債は金融機関を通しません!
    Aこんなにある少人数私募債のメリット!
    B意外に簡単 少人数私募債の手続き
    C実例に見る発行の手順と注意点 他

  • 第11回 事業再生セミナー
    【震災後これから本格化するお金の危機管理と対処法】
    1. ニユ−マネ−かリスケジュールか
    2. 事業再編
    3.廃業

  • 第10回 事業再生セミナー
    【震災後これから本格化するお金の危機管理と対処法】
    1.販売管理費の流動費化と収入の推移を把握する
    2.バーンレート(Burn Rate)を掴んで危機に備える
    3.バーンレートの形で対策を練る
    4.判断基準を事前に設ける

  • 第9回 事業再生セミナー
    『先輩!お金の相談に乗ってください!』から
    1.事業継続・改革・再活性化のポイント 
    2.不動産のリスク管理と失敗のリカバリー

  • 第8回 事業再生セミナー
    住宅ローンに潜む3大リスクを知る。
    あなたの家計は財務3表を使ってチェックすれば『隠れ債務超過者』!?
    失敗から始められる人・始められない人

  • 第7回 事業再生セミナー
    自社の事業価値を知って今年に備えよう
    〜生き残る鍵は事業価値の把握にある!〜

  • 第6回 事業再生セミナー
    「信用情報と再生途上の資金調達」

  • 第5回 事業再生セミナー
    事業再生の現場から
    『サービサー』ってどんな会社?<その仕組みと対処法>

  • 第4回 事業再生セミナー
    事業再生と初めてのマーケティングパート2
    事業再生中の中小企業が始めてマーケティングに接する時の為に!

  • 第3回 事業再生セミナー
    事業再生の現場から
    あなたは会社を読めていますか?(後編)
    初めての方でも解る自社決算書が語りかけるもの

  • 第2回 事業再生セミナー
    事業再生の現場から
    あなたは会社を読めてますか?
    初めての方でも解る自社決算書が語りかけるもの

  • 第1回 事業再生セミナー
    最近の金融情勢
    事業再生と初めてのマーケティング
    事業再生中の中小企業が始めてマーケティングに接する時の為に!